モー娘。2期が18年ぶりに集結!20年を振り返るアイドルの歴史!
2018年8月5日。東京・中野サンプラザでハロー!プロジェクトグループの20周年を記念したコンサートツアー『Hello! Project 20th Anniversary!! Hello! Project 2018 SUMMER ~ONE FOR ALL~』が開催されました。
なんと市井紗耶香をはじめとするモーニング娘。の2期メンバーが大集結!代表曲「ハッピーサマーウェディング」を4期メンバーと共に歌い上げ、18年ぶりにファンとの交流を果たしました。
今でこそ身近なアイドルですが、つい最近まで私たち日本人は、アイドルを今とは違うイメージで捉えていました。どういうことでしょうか。今日は私たちに元気や勇気を与えてくれるアイドルたちの歴史に迫ってみたいと思います。
ソロ活動からグループ活動へ
モーニング娘。がデビューしたのは1997年でした。当時、アイドルとはどういう人のことを指したのでしょうか。モーニング娘。はこれまでのアイドルと何が違ったのでしょうか。見ていくことにしましょう。
安室奈美恵はソロ活動
モー娘。がデビューする2年前の1995年、人々を熱狂の渦に包んでいたのは、日本でその名を知らない人はいないとまで称された「安室ちゃん」こと歌手の「安室奈美恵」でした。多数のミリオンヒットを出し、アイドル界の立役者となりました。
彼女に代表されるように、当時アイドルといえば、主に「ソロ」で活動する歌姫のことでした。厳しいオーディションに合格し、トレーニングを積み、圧倒的な歌唱力で人々を魅了するのがアイドルだったのです。
人々のアイドル像を変えた「モー娘。」
安室奈美恵が1997年に結婚すると、日本のアイドル界に陰りが見え始めました。そこに、新星のごとく登場したのが、オーディションの落選者で結成されたアイドルグループ「モーニング娘。」でした。
モーニング娘。はそれまでソロ活動が多かった歌手アイドルに、グループアイドルという新しい形を提案しました。「卒業」という概念を導入し、誰かが抜けても解散せず、むしろメンバーチェンジによって成長していくようにしたのです。
これは大きな変化でした。それまで、たぐいまれな才能を持った一握りの人しかアイドルになれなかったのに、誰でもアイドルになれる可能性を開いたのです。モー娘。は世の多くの女性たちがアイドルを目指すきっかけになりました。
最後のソロアイドル「松浦亜弥」
モーニング娘。をプロデュースした「つんく♂」は、2001年に「松浦亜弥」を世に送り出します。彼女は抜群の歌唱力に加え、キレの良いダンスでもファンを魅了。平成最後のアイドルとしてその存在感を示しました。
やがて彼女の活躍を最後に、ソロアイドルの時代は終わりを迎えます。
このように、モーニング娘。のデビューした1997年当時、多くの人にとってアイドルは身近な存在ではありませんでした。しかし、彼女たちの登場により、たくさんの若者たちがアイドルに憧れ、アイドルを目指すようになったのです。
現在のアイドル像
やがてモー娘。を聞いていた世代が成長し、日本のアイドル界に更なる革命を起こします。
「AKB48」の登場!
2005年、国民的人気を得ることになるアイドルグループが結成されました。そうです、ご存知「AKB48」です。「会いに行けるアイドル」という新しいコンセプトに基づいて、身近になっていたアイドルを、さらに身近な存在にしました。
解散がないだけでなく、個々のメンバーが競い合い、進化するメンバー制度を導入したのです。そのため、メンバーは自分の活動をツイッターやインスタグラムに投稿、握手会・総選挙などが開催され、ファン参加型のアイドルとなりました。
それまで、アイドルといえば雲の上の存在でした。アイドルはパフォーマンスを披露しファンはそれを応援するだけでした。ところが、このグループの登場によって、交流できるアイドル像が誕生したのです。
多様化するアイドル
現在、日本のアイドルはどんどん多様化しています。AKB48の流れをくむ「ももいろクローバーZ」が2008年にデビュー。はじけるような笑顔とパワフルなダンスで観客を夢中にさせました。
さらに「ローカルアイドル」とか「ご当地アイドル」という言葉も誕生しました。芸能事務所がプロデュースするだけでなく、自治体などの公共団体が、地域活性化のためアイドルを用いるようになりました。
また「ライブアイドル」という、ファンとの距離が極めて近いアイドルも誕生しました。商業店舗やライブ会場で歌ったり踊ったりする身近なアイドルです。こうした歴史を通じて、現代の多様なアイドルの形が形成されていったのです。
まとめ
いかがだったでしょうか。モーニング娘。以前は、アイドルと言えばブラウン管の中でしか見ることのできない孤高の存在でした。しかし、彼女たちの登場により、アイドルは一気に私たちの身近になりました。
ソロ活動だったのがグループになり、歌を歌うことから、可愛いコスチュームを着て華麗なダンスを披露するまでになったのです。「誰でもアイドルになれる・誰でもアイドルと交流ができる」、これが私たちが共有する、現代のアイドルの姿なのです。
多くの下積みのもとに現代の多様化したアイドル像があるということを忘れないようにしたいものです。時代を切り開いてきた「モー娘。」、時代の先端を行く「AKB」や「ももクロ」。私たちは今も、彼女たちからたくさんの勇気や元気をもらっています。